072-photo01.jpg コロンビアに行ってきました。
治安上の問題から社内での許可がなかなか下りませんでしたが、何とか渡航が実現しました。

今回訪問したのはコロンビア南部。
今まで踏み込みきれなかった地域ではありますが、やはり高品質コーヒーを語る上では外せない地域であるため、非常に気合を入れての出張となりました。


今回は南部に深く根ざした輸出業者であるBANEXPORT社との関係構築、商売開始が目的でした。
詳細は後述の通りですが、同社のJairoさんは私と同い年(32歳)であり、非常に気さくで気が合うパートナーとして関係構築を行ってきました。

9月のSCAJ時に来日し、ブースに常駐することとなりますので、楽しみに待っていてください。
また最終日の9月30日11時からセミナーも行います。

なお余談ですが、コロンビア到着時に荷物が出てこず、結局見つかったのは最終日。
その意味でも非常に大変な出張でした。

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【1. Banexport社概要】
2002年設立、兄Carlos Julian Ruiz, 弟Jairo Andres Ruizによる兄弟経営の会社。
商売の95%を占めるのがコーヒー生豆の輸出。
50箇所程の農園と、独占ではないにせよ、互いに強いObligationをもって輸出を請け負っている様子。
各農園と独占契約を交わしていないのはCropによる品質差が出た場合、扱いが難しくなるため。なお生豆の扱い数量は60,000袋で、30,000袋が自社輸出のスペシャルティ、残り30,000袋が通常豆の精選代行。

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販売先の大半はUSAであり、CafeimportsやIntelligentsiaを始め大小20社程度との商売がある。他はUKのUnion Hand Roasted、Kaffa Coffee、韓国のGabby Yan、チェコ、フィンランド等。

残り5%の商売はカフェ経営、及びSpain/Expobar社エスプレッソマシンの代理店商売となる。
カフェは18Cafe(コーヒーは18種類の香味カテゴリにより構成される、という考え)というブランドで、首都Bogotaに2店舗、Bucaramangaに2店舗保有。バリスタの育成も兼ねて経営している。

また昨年より同社独自のバリスタ選手権を開催しており、来年10月あたりに、各農園のCupping Competitionをプログラムに加えて開催予定。

同社設備は下記の通り。
■Collecting Point(生豆買い付けステーション)
Narino(La Union、Buesco)、Cauca(Piendamo、Timbio、Inza)、Huila(Timina、Pitalio、Brucelas)、Tolima、Santa Martaの10箇所に保有。

■Dry Mill(精選工場)
自社設備・・・Popayan(Narino、Cauca、Valle del Cauca、Huila等の豆を精選。)
賃貸設備・・・Tolima、Santa Marta、Armenia(近日中にClose)
Armeniaに自社設備として設置しているVacuum Pack設備はPopayanに移設予定。

主に南部産豆を得意とする同社であるが、同地域で競合する業者は下記の通り。
Nesppresso(FNC経由)、Carcafe、Racafe、Virmax、Condor、Colsuaves、Louis Dreyfus

【2. Exclusivityについて】
結論、Granja la Espelanza(詳細は後述)、Banexport社の日本向け輸出に対する独占契約の合意を得た。

同社が商売上大切にしているのは、Sustainability、Cup Consistency、Human Relationships、From Seed to Cup。
兼松と同様の考えを保有している上、今回のアテンドをしてくれたMr. Jairoは十分信頼に足る人物であった。

また、低品質のハイブリッド種がコロンビア産コーヒーの大半を占めてしまっている昨今、高品質維持のためには原種を初めとした品種縛りでの栽培継続は必須であるとの観点も稀有であり、パートナーとして取り組むにふさわしいと判断した。

【3. PopayanのDry Millについて】
1994年にRuiz兄弟の父親であるMr. Carlos Nino RuizがPopayan郊外に設立。

精選ルートは下記の通り。精選キャパシティは1,000袋/日。

1. トラックごと重量を計測し、バウチャーを発行
2. 受け入れ口よりパーチメントを搬入。15分ごとにサンプル取得し品質チェックに回す。
3. ハリングマシンにて脱穀。
4. 比重選別機によりサイズ分け(必要であればスクリーン分けの機械も使用)
5. 2段階でカラーソーターにかける(以前はハンドピック。設備はまだある。)
6. 輸出用麻袋に詰め、倉庫で保管。10,000袋まで保管が可能。

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上記行程を見る限り特に問題はなさそう。
取得するサンプルは1kgであり自社、輸入社向けに500gずつ。サンプルは3ヶ月保管する。
なお1ヵ月後を目処にSpecialty Coffee専用の精選設備・ルートを工場内に別途設置予定。

ラボも独立させ、工場内で一般品のルートとは完全に分けた形でオペレーション予定。
更に国内市場向けとしてプロバットの250kg焙煎釜を2台保有。
スーパーマーケット向け等に開始予定。

また、Collecting Pointでは品質チェックに先行して買い付けをする必要(外観と臭いのみで判断)あるが、仮に品質アウトが出た場合は更に細かくカップをしていき、最終的にリジェクトする数量を出来るだけ少なくするという配慮をしている。

また、品質がSCAA基準で85点以上と判断した豆に関しては支払いの上乗せをしている(他ではこういう事はやらない)。
このような配慮をすることで、より多くの農家がコーヒーを持ち込んでくれるようになっているという。

【4. Granja la Esperanza について】
"Granja la Esperanza"とは、農園の集合体を示すいわばプロジェクト名であり、コロンビア・パナマにまたがる下記6つの農園にて構成される。
パナマの農園経営で得た知見を元に、コロンビア初のGeisya種植樹農園として売込み中。

1.Las Margaritas farm(Caicedonia-Valle del Cauca, Colombia)
  ⇒最も多くの品種を植えている。70Ha。

2.Potosi farm (Caicedonia-Valle del Cauca, Colombia)
  ⇒JAS有機2,500袋供給可能。2015年までにブルボン種へ移行予定。84Ha。

3.Cerro Azul farm (Trujillo-Valle del Cauca, Colombia)
  ⇒Geisya種専用農園。KG買い付け済み。20Ha。

4.La Esperanza farm (Trujillo-Valle del Cauca, Colombia)
  ⇒Laurina種、Geisya種のみ。Cerro AzulもここのWet Millを使用。20Ha。

5.Sasaima (Mafalda) farm (Sasaima-Cundinamarca, Colombia)
  ⇒Mokka種のみ。16Ha。

6.Carleida farm (Boquete-Chiriqui, PANAMA)
  ⇒Geisya種、Cattura種、Tipica種は少々。

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<Cerro Azul農園>

面積:20Ha (Trujillo-Valle del Cauca, Colombiaに位置する)
標高:1,800~2,000m
収穫期:4-5月、11-12月
精選:Full Wash
収穫量:100袋(70kg麻袋換算・2回の収穫期に対し半々での収穫量)
乾燥:機械乾燥

標高も高く、急峻な斜面に整然と広がるGeisya種の木々は圧巻である。
シェードツリーも程よく植えられ、かつ昼間に垂れ込める雲により、木々はゆっくり成長することが出来る。

ここでは全農園を18区画にわけ、管理している。
現在は全て混ぜた上でロットを作っているが、将来的には区画ごとの輸出も考えている。
もちろん現段階でも輸出したロットがどの区画から来ているかはトレース可能。
Wet Processは隣のLa Esperanza農園の施設(今年中に新しいWet MillとLaboratoryを稼動させる)を使用する。
また、天候モニターの機械を設置しており、日照量、風量、気温、湿度等を監視して営農に役立てている。

Pickerはよく教育されており、用意されたカラーチェック表のうち「Maduro No.2」までを収穫するようにしている。
彼らへの支払いは1日いくら、という方式で、よくある「kgあたりいくら」というやり方ではない。
コストは通常の4倍ほどかかってしまうが、これにより上質の豆を確保できる。

→コロンビア ゲイシャ グランハ・ラ・エスペランサ

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