USDAでは、ブラジルの2018/19(7月-6月)の数量は6,340万袋で増加となった。大きな要因としては、天候の安定、単収の増加となっている。輸出量は変更なしの3,533万袋。コーヒー先物相場は98セントまで下げた後、120セントまで値を戻した。大きな要因はブラジルレアルであろう。レアルはコーヒー相場と連動するように切り上げ一時4.1ドル/レアルまで急落。コーヒー相場も98セントまで切り下げた。その後ブラジル国内で大統領選終了後の期待感も含め反転し、為替は3.6ドル/レアルまで上昇。この動きを追うようにコーヒー相場も上昇した。ただし、その後は左派政権復活への懸念後退から反発。選挙後の議会情勢、主要輸出国の中国経済の動向にグレーな部分あるなどし、為替は下落している。

ブラジルのコーヒー生産者は政府に対して下がり過ぎたコーヒー相場に対して、相場が反転するまでの現物保管費用を補填する求める動きを見せている。政府が認めない場合、為替状況にもよるが輸出は活発化するのではないだろうか。

アラビカの生産量は4690万袋。ロブスタは1650万袋となっている。ロブスタはEspirito Santo州、Bahia州の生産量が好調であった。

単収に関しては、ヘクタールあたり30.78袋。昨年が25.20袋であったので、20%増加。増加の大きな要因は前述の通り、天候の安定が大きく、更に18/19が表年にあたったことも大きく寄与している。30.78袋という数字は、2009/10以来最高の数字となっている。

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Conabのレポートによると、18/19は5,991万袋(アラビカ4,594万袋、ロブスタ1,397万袋)、IBGEは5,740万袋(アラビカ4,310万袋、ロブスタ1,430袋)。どの団体もおおよそ6,000万袋前後の数字となっている。

2019/20クロップに関しては、どこもまだ予想を出していないが、来年は裏年にあたるため、通常では数量は減少予想。更にレアル安のため、輸入肥料などの価格高騰を受け農地への投資が出来ておらず、19/20の生産高は通常の裏年より下がる可能性が考えられる。

ブラジル国内の消費量は増加傾向。18/19では2,320万袋であり、3.5%昨対で増加。調査会社のユーロモニター社によると2021年までに2,560万袋まで増加すると予想されている。ICOによると、17/18の世界のコーヒー消費量は16,223万袋。16/17は15,939万袋と報告されている。18/19に関したはまだ発表されていない。過去の推移で行くならば16,500万袋程度かと思われる。

ロブスタ最大の生産地であるベトナムは収穫の真只中である。ただし熱帯性低気圧の影響で若干の遅れがある模様。しかし、クロップに大きな影響を与えるような状況ではないとのこと。べトナムコーヒーの30%ほど生産しているDak Lak地方は、18/19クロップで昨対で6%増加し、720万袋ほどを見込む。ベトナム全体では2,900万袋の予定。昨対で3%ほど増加。昨年もベトナムは豊作であったが相場が高値であったため、農家の実入りは良く、肥料などの農地への投資が十分に行われ今年の豊作に繋がった。今年のベトナムの単収はおおよそ40袋。昨年が40.3袋であったので若干減少傾向になった。これは今年が裏年にあたるため単収が若干減ったのであろう。

ベトナムでは旧正月の2月5日までに生産量の30%ほどを販売する傾向にある。現在のベトナムドンは安価な状態であるため、輸出は伸びると予想。事実輸出が昨対で20%ほど増加している。しばらくこの傾向は継続すると思われる。

上:USDレアル 下USDベトナムドン

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【相場予想 短期 98セントー120セント / 長期 110セントー130セント】

短期では直近最安値の98セントを下回ることはないだろう。この水準は異常であり、80セント、90セントを目指すことは考えにくい。上値に関してもブラジル、ベトナムなどの主要生産国は豊作であり、130セント、140セントを目指す動きも考えにくい。100~120セントのBOX内で推移するのではないだろうか。

長期で見た場合、来年裏年にあたるため値は上がっていくのではないかと思う。ただし、認証在庫も豊富にあるため、急激に上がっていくとは考えにくい。適正価格の130セント前後で推移すると思われる。

その他の動き

世界のコーヒー市場のM&Aの動きは活発化している。Lavzzaが世界的に展開しているMars Drinkを6.5億USDドルで買収。またCoca Colaが52億USDでCosta Coffee買収など大きな動きがあった。Costa Coffeeは世界32か国で4000店舗ほど展開している。同社は中国市場をメイン市場の一つとして考えており、2022年までに今の三倍の1200店舗まで伸ばすとのこと。調査会社のMintelによると、中国のコーヒーショップの向う5年の年平均成長率は5.7%を見込んでいる。昨年の602億元から794億元まで増加を見込んでいる。

中国へはCosta Coffeeだけではなく、Nestle、Starbucksなど大手企業も覇権争いを繰り広げている。世界最大の国民を有する巨大市場というだけでなく、一人当たりのカフェでの支出も高いことも寄与しているのではないだろうか。例えばUKでは一人当たり平均2.9ドルだが、中国では4.5ドルも支出している。今後も中国への投資は継続されると考えられる。

参考資料:コーヒーアラビカ

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参考資料:コーヒーロブスタ

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